
四毒抜きは、新たな健康ビジネスか?その真相は?
栃木県宇都宮市でパーソナルジムを運営しています、株式会社イシトレ代表の石川です。
最近、SNSでやたらと「四毒抜き」を見るようになりました。
・四毒抜きで体調が良くなった
・四毒抜きで体重が減った
などの報告も多数見られます。
四毒抜きとは、小麦粉、砂糖、植物油、乳製品を抜く健康法です。
SNSを見ていると、賛否両論あるように感じますが、実際の所どうなのでしょうか?
それぞれの「デメリット」を見ていきましょう。
小麦粉のデメリット
①血糖値が急上昇しやすい
小麦粉は血糖値が急上昇しやすく、血糖値スパイクが起こりやすい。血糖値スパイクが起こると、血管の内壁を傷つけたり、急激な眠気が襲ったりします。
②グルテンによる腸への影響
小麦粉に含まれるたんぱく質のグルテンが、腸に悪影響を与える可能性がある。ただ、セリアック病以外の人はあまり影響ないという説もある。
③中毒性が高い
精製された炭水化物は脳の報酬系を刺激しやすく、中毒性が高く過食しやすい。
④過剰摂取で疾患リスクUP
過剰摂取で糖化や炎症のリスクが上がる。継続摂取で糖尿病リスクも上がる。
砂糖のデメリット
①血糖値の急上昇
血糖値を上げやすく、血糖値スパイクが起こりやすい。過剰摂取で糖尿病リスク大。精神疾患リスクも上がる。
②肝臓への負担
砂糖に含まれるフルクトースが肝臓に負担。非アルコール性脂肪肝の犯人はほぼ砂糖。
③虫歯リスクUP
砂糖は虫歯菌のエサになるので、虫歯リスクが上がる。
④依存性が高い
ドーパミンが分泌されやすく、依存症になりやすい。
植物油のデメリット
植物油については、材料や精製方法によって健康への影響が異なるので、ここでは大豆油、コーン油、キャノーラ油などを指します。
①慢性炎症の原因
植物油に含まれるオメガ6脂肪酸は、摂りすぎると炎症を促進させる。オメガ3とのバランスが重要と言われているけど、現代はオメガ6が過剰になりやすい。
②高温加熱で酸化
高温で加熱すると酸化されやすく、動脈硬化、認知機能低下、発がん性リスク。
③脳への悪影響
酸化した植物油は、特に胎児や子供の脳の発達期に悪影響を与えると指摘されている。
④カロリー過多になりやすい
脂質は1g9kcalなので、カロリー過多になりやすい。
出典:カロミル
乳製品の悪影響
①乳糖不耐症
日本人の多くが、乳糖分解酵素のラクターゼの活性が低いので消化不良によりお腹を壊しやすい。
②炎症リスク
一部の人にとって炎症リスクが上がる。ただし抗炎症作用があるとの報告もあるので個人差が大きい。
③アレルギー
一部の人にはアレルギーがあり、喘息、皮膚炎、くしゃみ、肌荒れの原因に。
④残留ホルモンの影響
エサに含まれるホルモン剤が、微量残留?人体に悪影響も?
これらのデメリットがあるので、四毒と言われても、合理性はあるのかも?
アンチ四毒抜きの意見
SNSでは、四毒抜きに否定的な意見も見られます。四毒抜きに否定的な意見をまとめてみました。
「全部抜くなんて現実的じゃない」
「ストイックすぎて逆にストレス」
「感覚的、自己流が多すぎる」
「四毒って誰が決めたの?」
「四毒っていう表現が嫌」
「植物油ってオリーブオイルもダメなの?」
「体調が良くなったとか見るけど因果関係あるの?」
「食生活見直せば、そりゃ効果あるだろ」
「食事がマンネリ化する」
「新たな健康ビジネスだろ?」
などの意見が見られました。
四毒抜きに批判的な意見をまとめてみると、感覚的、感情的な意見が多いように感じました。
四毒抜きまとめ
四毒と呼ばれる小麦粉、砂糖、植物油、乳製品には、それぞれデメリットがあります。
ただ、どんな食品にも、過剰摂取したらデメリットはあるでしょう。
また、四毒と呼ばれるものに、おいしいものが多いです。
それらを全て断つというのは、つまらないかなとも思います。
ひっくるめて考えると、
消化酵素など、個人差はある。
デメリットがあるので、基本的には控える。
たまには嗜好品として楽しむ。
位のスタンスがちょうどよいのではないかと思います。