
無意識に発しているその一言が老化を加速する
栃木県宇都宮市でパーソナルジムを運営しています、株式会社イシトレ代表の石川です。
無意識に発している言葉が、老化を加速させているとしたら信じられますか?
実は、複数の研究である言葉を発してると、身体や脳が老化するという結果になりました。
今回は、言うだけで老化が加速するワードと、そのロジックについてお送りします。
アメリカ、イエール大学の研究
2002年に発表された、アメリカのイエール大学の研究によると、
「年齢に対してポジティブな言葉を使う人は、ネガティブな言葉を使う人よりも平均で7.5年長生きした」
という結果が報告されています。
この研究は
アメリカ・オハイオ州在住の高齢者660人を対象
調査開始時点でアンケートを実施
最大23年間の追跡調査の結果
肯定的な老化自己認識を持つ人は、否定的な認識を持つ人に比べ、生存中央値が 約7.5年長いという驚くべき結果
ステレオタイプ具現化理論
心理学者のベッカ・リヴィが提唱した「年齢に対するステレオタイプが、脳や体の老化に変化をもたらす」という理論です。
この理論では、以下の3段階プロセスで説明されます:
- 幼少期から社会文化的に内在した「老いに関する固定観念」を習得
- やがてそれが自身の「老化自己概念」として受け入れられる
- 意識的・無意識的に活性化され、認知機能・身体機能・寿命などに影響を与える
SETには以下の4つの前提があります:
(a) ライフスパンを通じてステレオタイプが内面化される
(b) 多くが無意識に作用する
(c) 自分事としての認識が強まる
(d) 心理的・行動的・生理的な複数経路を通じて影響を及ぼす
これにより、ネガティブな加齢観が、「年齢だから仕方ない」といった自己制限的言葉を通じ、ストレス反応・運動意欲・記憶力の低下につながり、本当に“老化が進む”方向へ働くとされています。逆に、ポジティブな加齢観は健康維持や長寿にも好影響があるとされています。
英国・インペリアルカレッジとコベントリー大学の最新研究
60歳〜90歳の高齢者約700名を対象に、高齢者自身の老化に対する心理的な捉え方(老化を制限と感じないかどうか)を調査しました。追跡期間中に実際に転倒した人の、転倒後の身体的回復状況も同時に評価。
その結果、最初に「老いを制限と感じない=前向きな老化観」を持つ人ほど、転倒後に以下のような回復力を示しました:
- 歩行速度が遅くなる可能性が 162%低減
- 日常生活で支援が必要になるリスクが 200%低減
- 身体的に活動停止するリスクが 123%低減 the-independent.com+4techexplorist.com+4sciencedaily.com+4
これらの結果は、年齢・性別・うつ傾向・転倒前の健康状態などを統計的に調整しても変わらず、心理的な老化認識が独立した予測因子であることを示しています。研究者は、老化に対する前向きな捉え方を促す簡単な心理的介入(会話や自己肯定の習慣)が、高齢者の身体回復やQOL向上に有効な可能性があるとしています。
「もう歳だから」
これらの研究を総評すると、年齢に対してネガティブな人は老化しやすいという事が言えます。
「もう歳だから」
など、年齢をネガティブに言う事はよくあると思いますが、これらの言葉は実際に老化を加速させるという事になります。
気休めにネガティブな言葉を使いがちですが、それらは自分に「老化しろ」と命令しているようなものです。
研究が示す通り、これらの発言は実際に老化が進んでしまうでしょう。
逆に、ポジティブな言葉を使うと、身体や脳にポジティブな影響を与えてくれます。
あなたは、年齢に対して、どのような感情がありますか?