栃木県宇都宮市でパーソナルジムを2店舗運営しています、株式会社イシトレ代表の石川です。
現代はストレス社会で、日々、多くのストレスを感じる事があります。ストレスにはデメリットが多いので、ストレスとの付き合い方はとても大事です。そこで今回の記事では、「2本目の矢を放たない」という、ストレスを溜めない方法をご紹介したいと思います。
ストレスを溜めるデメリット
ストレスを溜めるデメリットは、心理的、健康的、社会的と多岐にわたり起こります。
長期間のストレスは、不安やうつ症状を引き起こしやすくなります。慢性的なストレスは、精神的なバランスを崩し、気分の落ち込みやイライラ感を増幅させる原因となります。ストレスは、集中力や注意力を低下させ、効率的な仕事や学習が難しくなります。また、判断力や問題解決能力も低下し、ミスが増えることにつながります。
ストレスが続くと、体内の免疫機能が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなります。また、慢性的なストレスは、炎症反応を引き起こし、さまざまな病気のリスクを高めます。また、消化器系に悪影響を及ぼし、胃痛、下痢、便秘などの症状を引き起こすことがあります。さらに、ストレスによる食欲の変動も、過食や拒食につながることがあります。
仏教の教え「2本目の矢」
仏教には、「1本目の矢」と「2本目の矢」という教えがあります。1本目の矢は、人生における避けられない苦しみやストレスを象徴しています。例えば、失敗、病気、失恋など、私たちがコントロールできない外部からの出来事がこれに当たります。
一方、2本目の矢は、1本目の矢に対する私たちの反応や考え方から生じる苦しみを指します。例えば、失敗した後に自分を責め続ける、未来を過度に心配する、過去の出来事を繰り返し思い出して後悔するなどが2本目の矢に当たります。2本目の矢は私たち自身が放つものであり、自らの心の中で作り出すストレスです。
ストレスの原因は、実は2本目の矢なのではないか?
1本目の矢、2本目の矢を客観的に見ると、実はストレスの原因は2本目の矢ではないかと思います。
例えば、テレビで『老後に2000万円問題』が特集されていたとします。
それに対して、『2000万円も貯められるかな』『2000万円貯められなければ、老後の生活が不安だ』と思い、ストレスを感じます。
この場合、前者が1本目の矢で、後者が2本目の矢になります。
この状態での事実は、『テレビで老後2000万円問題が放送された』だけで、それをどう感じるかは受け取りて側の問題です。実際に起こるかどうかすらわからないことにストレスを感じるのは、自らを自傷している行為なのです。
そもそも、心配事はそんなに起きない
心配事の90%は起きないと言われています。1999年7月に地球が滅亡するとか、近い将来富士山が噴火するとか言われていたこともありましたが、実際は起きませんでした。
仮に起きたとしても『1本目の矢』は変えられないので、心配してストレスを溜める事自体が無駄なのです。無駄な事でストレスを溜める自傷行為をする意味を考えると、『2本目の矢』を放つ必要はないのです。
2本目の矢を放たないコツ
とはいえ、ヒトは感情の生き物なので、瞬発的に2本目の矢を放ってしまう事もあります。そこで、2本目の矢を放たないコツをレクチャーさせていただきます。
まずは、2本目の矢の存在を認識する事です。ストレスの原因は2本目の矢を放つことなので、この存在を認識して、意図的に2本目の矢を放たないようにします。
それでも瞬発的に2本目の矢を放ってしまう事もあります。そんな時は自分を客観視して、今、2本目の矢を放ったことを自覚しましょう。2本目の矢の存在を認識し、客観的に見て2本目の矢を放っていることを自覚すると、2本目の矢を放っている事自体がバカバカしく思えてきます。
この辺りのメンタルコントロールが出来るようになってくると、慢性的なストレスが溜まらないようになるでしょう。メンタルコントロールには若干のトレーニングが必要ですが、まずは2本目の矢の存在を認識するところから始めてみましょう。