WHOの不妊原因のデータによると、女性側に原因があるケースが41%、男性側が24%、男女どちらともに原因がある場合が24%、11%が不明だそうです。データで見ると、男性側にも原因はあると感じますね。
男性の不妊の原因の8割は、造精機能障害とも言われています。つまり、うまく精子が作り出せないのです。精子の量が少ないと、受精しにくいことは安易に予想できますよね。
筋トレが造精に良い理由
不妊でお悩みの方、ぜひ筋トレをしてみてください(女性編)でも書いた通り、筋肉は血液を心臓に送り返す「筋ポンプ機能」があります。血流を良くすることで、睾丸に栄養を届けることにより、機能改善が望めます。
男性の場合、それだけではありません。
筋トレを行うと、テストステロンという男性ホルモンが分泌されます。このテストステロンが、精子の量を増加させたり、精力や性欲を促進させる働きがあるのです。
私のパーソナルトレーニングのクライアントで、減量目的で通われていた60代の男性が、「筋トレをするようになってから性欲が出過ぎて困っている」というお話をされていたことがありました。これは完全に筋トレにより分泌させた、テストステロンの効果といえるでしょう。
造精に良い栄養素
ビタミンE
ビタミンEの科学名は「トコフェロール」といいます。ギリシャ語で「子供が授かる物質」という意味です。ビタミンEが不足すると、生殖機能が低下すると言われています。アーモンド、とうがらし、あんきも、卵黄などに多く含まれています。
亜鉛
男性ホルモンの合成に必要な栄養素です。亜鉛濃度が低下すると、精子の数や運動性が低下するという報告もあります。しっかりと摂取したいですね。カキ、ビーフジャーキー、ごまなどに多く含まれています。
アルギニン
生殖器への血流をアップさせるため、不妊治療にも使われているアミノ酸。体内でも生成されますが、加齢とともに生成量も減りますので、食品からも摂取したいところです。かつおぶし、干し湯葉、ごま、落花生などに多く含まれます。
避けたほうが良い生活習慣
精子が最も効率よく生成される温度が、34度~35度と、体温より若干低くなっています。なので、睾丸周辺はなるべく温かくならないようにしたいですね。下着も締め付けの強いものより、緩めのもののほうが熱がこもるのを防げそうですね。
タバコやアルコール、ストレスも、造精にはよくないみたいですね。
基本的には男性も女性も一緒で、規則正しく健康的な生活が、不妊を解消させるように思えます。男性女性とも、筋トレで不妊の解消が望めますので、ご夫婦で一緒に筋トレしてみるのも良いですね。